4/13・四谷Doopoライブ報告
- pianist TAKA
- 4月13日
- 読了時間: 3分
桜が殆ど散ってしまった寒い日となりましたが、お昼ライブが無事終了しました。 今回の目玉は何と言っても「Partiten Micro(パルティータ・マイクロ)」を何とか演奏したことです。 この作品は15年前このバンドで数回演奏し、その後、ジーグだけを取り出して数回演奏したきりでした。 しかし、ことある毎にドラムの田辺君から、これはやった方がイイ、と意見されて重い腰が上がったわけです。 この音データは、秋葉原のドレストーキョーという今はないライブハウスで演奏したのが3曲の完全な演奏としては最後です。 このデータを私はメモリーをクラッシュさせて失ったのですが、田辺君が持っており送ってもらいました。 しかし、耳コピするには難度が高く、夜中まで譜面の家探しをすることに。 見つけた時は、流石に感動しました。 譜面をテープで止めていたところはボロボロで、所々が破けており、解読不可能です。 そこで、収録データを聴いて細部を埋めていくという気の遠くなるような作業が待っておりました。 特に、2曲目のメヌエットは顕著で、これをシーケンスに打込みするだけでも、難行苦行、これが全く弾けない。手も足も出ない。 ということで、数十年ぶりのシーケンス・ステップ打ちという、1音づつ入力ってのを敢行したのですが、自分の執念に気味が悪くなります。

🔺メヌエット出だし部分(下降形の音数が次々に増えていく 10 → 12 → 14)
大体1週間程度、かかりましたが次に待っていたのは、こいつの練習です。 テンポを半分以下に落としても、さっぱり弾けない!! まともになったのは10日後くらいでしょうか。 75で始めたテンポが117になりました。このテンポ117はオリジナルのテンポです。 先ほどライブで演奏したのはおそらく「114前後」です。 これでOKだと思います。メヌエットが格好良く聴こえるのはこの辺であり、速すぎるとゴチャゴチャするだけで音楽を失うでしょう。 とにかく、破綻せず最後まで行ったのは良かったですが、再度反復練習をして音を磨きたいと思います。
私が聴いて今回最も印象が良かったのは三月・紋様でしょう。 「三月」は、このバンドでは最も緩く優しげな作品ですが、実は振幅が大きくまとめるのが難しい作品です。しかし、ギターの音色の追込みや、三人のこれまでのリハーサルとライブの重なりによって、とても安定しておりました。 「紋様」も三月と同様に、リズムを作為的に揺らして行くところがあり、ピアノのアプローチは特にギターテーマにおいて大きな自由を持たせています。 このユニットがニュージャズを標榜したいという側面がこの作品によく出ています。前回よりもインプロが意図されたものとなり、久しぶりに「世界」を構築出来たことはライブ全体の中で最も大きな成果でした。作品で言いたい事、その大切なところに、しっかり寄り沿っていたことが何よりでした。 私はここに、E♭マイナーのミニマルミュージックを予め用意して入れました。 そして、単一モードとして、リズムを有機的に変化させレギュラーとイレギュラーリズムの出し入れを直感で行いました。本日弾いていて最も楽しく充実した瞬間でした。
また、対応するギターのフレーズ、サウンド、ドラムの先鋭的で音楽的なアプローチが更に押し上げてくれました。 私個人、ミスはそこそこありましたが、総じて無難にまとめ破綻するところはありませんでした。「当然でしょう?」と言われれば返す言葉もないのですが、私の場合珍しいことでもありますので。 次回ライブは「るなゆりかおり」と対バンしますので、とても楽しみです。 6月6日・金曜夜になりますので、是非ノリよくお越しください。
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