無事終了しました。このところのライブは、この手垢の付いた「無事終了」というのが、ようやく大体その通りになって来ていると思う。
これまでは無事の後に「?」を入れていたわけだ、、笑

さて今回は、演奏側からマニアックな方向で責めてみたいと思います。 まずは本番前リハーサルの音出しで、感じたこと。 それは昨年12月より格段にバンドの音が鳴っているということでした。
特筆すべきはギターで、音の色彩感が増し、難儀な作品であってもフレーズが澱みなく前に出るようになっている。
継続は力なりじゃないが、限りない破壊と再生は音ひとつひとつを磨くのであろうか。
ギターは不思議な楽器だ。
作品に対するスキルが次第に追いついていくと音色が驚くほど変わってくる。(ピアノではこれほどハッキリとした音色変化は感じ取れない。) 西村さんは作品を自分の世界の中に取り込んで音を紡いているように見える(聴こえる)。
流石に仕事そっちのけで練習した甲斐はあったというべきか、、笑 FLAT122は三人の合奏が一つの表現をしている場面が散見されるようになって来たが、これがいつでも差し出せるように音楽を磨くと良いと思う。
今、最も必要なのは新曲を書くこと、まだこのバンドは「ベースレスギタートリオ」という変則的な構成に合致した作品を本当には持っていない。
強いて言えば「紋様」だが、これは、ある意味スタートラインみたいなものかも知れない。
言い方を変えれば、紋様がそれだけ大切な存在ということになるのか。 本作は私の作品の中ではかなり新しいタイプだが、それまでのハードミニマルを基調とした作風からは距離を置いている。
意識したわけではないのだが、作曲作業時に傾倒していたECMのギタートリオ「ヤコブブロトリオ」の影響が根底にあるのは確か。このスペースをうまく使う、先を急がない、リズムの振幅を大きくとる、無機質でジャストなシンクロを目指すFLAT122の基軸とは全く相入れないものだ。
長年の自分の作風に流石に疲れたのか、飽きたのか、柔軟にもう少し色々なアプローチがあっていいのかも、という気軽な気持ちだったように思う。
「紋様」では、リズム変化、作品の中で映画・芝居の暗転のように世界を大きく変化させる試みが行われる。
それは、エンディングのシンプルな音楽への移行に顕著だと思う。実はこのエンディングにこそ、この作品が本当に言いたいことが結実している。 新曲として「紋様」「NULL」が両極端なアプローチで存在している。この2作品を自分が続けて作ったのか?と思うと笑えてくる。ただ自分が新しい音に渇望して描いたところは共通。この2点を磨きつつ、3点目の新曲にアプローチして行きたい。
対バンのProg Farmersは作品力に尽きます。作品にもよりますが、私が今でも敬愛する「る*しろう」の初期と重なるところがあります。現代的で力強い作風にとても共感を覚えました。お二人のキャラもとても素敵で、どこか可愛らしいのが良いです。是非またご一緒出来たらと思います。
セットリスト
01:NULL
02:紋様
03:波濤
04:記憶
05:SPIRAL
06:Neo Classic Dance 2025.1.24 四谷Doppo 演奏スタート20:00
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